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活用事例レポート

全天球パノラマ写真を使った簡易林内計測ツールの公開!

2017.12.25

森林調査の常識が変わる!?

4コマ_20180122

 ● 従来の現地調査の課題

森林資源量を把握するための現地調査には、プロットを設定してその中にある立木を計測する方法や、おみとおし(注)等を利用して簡易に材積を推定する方法が用いられます。また、近年は地上レーザ等を利用する方法も実証されています。
プロットによる調査や地上レーザによる調査は、専門的な調査能力や体力、特殊な機材が必要なこともあり、実施するにはある程度の準備が必要です。
一方、おみとおし等によるビッターリッヒ法を利用した調査は、特別な機材や調査能力が無くてもすぐに実施可能な手法として、従来から簡易的な森林資源量把握手段として使われてきました。
しかしながら、プロットを設定しないことや、調査者によって判断が変化することから、調査結果を再現しづらく、客観的なデータとして残しづらい点が課題となっていました。

(注)おみとおしとは、ビッターリッヒ法とほぼ同様な方法により森林の林分材積を測定する器具(林分材積簡易測定板)です。コンパクトで使いやすいカード型のため、誰でも簡単に使用できる器具です。

 ● 全天球パノラマ写真による簡易林内計測ツールの効果

全天球写真を手軽に撮影できる機材(RICOH THETA等)が一般に安価な価格で普及してきたため、林内をぐるりと見渡す写真が簡単に取得できるようになりました。
この、全天球パノラマ写真(撮影地点の上下左右360°を一枚のパノラマ写真(正距円筒図法)で表現した写真)を利用し、画像上で立木の計測(ビッターリッヒ法によるカウント)を行うことで、調査結果の再現性と客観的なデータの蓄積が可能となりました。
また、現地では全天球写真を撮影すれば良いだけ(分析は事務所で行うことが可能)なので、現地調査時間の大幅な短縮化や調査の分業化(調査と分析)が実現可能です。

 ● 森林クラウドとの連携

ツール単体でも、もちろん利用できますが、森林クラウドを利用し、撮影地点全天球写真と分析結果を併せて投稿することで誰でも簡単に施業履歴を管理することができるようになります。(イメージ参照)
また、蓄積されたデータを利用し、所有者説明や事業効果の測定へ応用することも考えられます。

 

施業履歴管理のイメージ

施業履歴管理のイメージ(秋田県実証システムより)

 

なんと、無料でダウンロードできます!!この機会に是非一度使ってみてください。

簡易林内計測ツール(←クリックしてダウンロード)